レコードを聴くには何が必要? お薦めレコードプレーヤー紹介

こちらのページでは①レコードを聴く為に必要なもの、②おすすめのレコードプレーヤー紹介(レコードプレーヤーの選び方)の2項目についてのご案内します。

①ミニコンポなどをお持ちであればレコードプレーヤーを買い足すだけでレコードを聴くことはできますが、こちらではレコードを聴くために必要な機器を一通りご紹介させて頂きます。参考までにご覧ください。

②ではメーカー別におすすめレコードプレーヤーをご紹介します。アンプやスピーカーとセットになったオールインワンタイプ、 USB接続でパソコンに音源を取り込めるもの、ワイヤレスでも楽しめるモデルなど、様々なタイプがありますので、ご自身のニーズに合わせてお選び下さい。

レコードを聴くには何が必要?

レコードを聴くにはこれだけの音響機器が必要になります。

  • レコードプレーヤー
  • 針(カートリッジ)
  • フォノイコライザー
  • アンプ
  • スピーカー

通常カートリッジ(針)はレコードプレーヤーに付いていますし、 ミニコンポなどお持ちであればアンプやスピーカーは必要ありません。またフォノイコライザーもレコードプレーヤーやアンプに付属していることが多いですので全てを買い揃える必要はありません。しかし一つ一つ買い揃えたいという方もいらっしゃると思いますので、こちらでは各機器について一通りご説明したいと思います。レコードがどのような仕組みで音が出るのかを理解するのにも役立ちます。

「細かい説明はいいので早くレコードプレーヤーを選びたい」という方は飛ばしておすすめレコードプレーヤーの項目をご覧ください。

レコードプレーヤー

レコードプレーヤーはアナログレコードを再生するための機器で、細かくは①レコードを回すターンテーブル、 ②レコード表面の溝から音信号を拾うレコード針、 ③針を支えるカートリッジ、 ④カートリッジを固定するためのヘッドシェル、⑤ヘッドシェルを固定するためのトーンアームなどで構成されます。

事項でお薦めプレーヤーをご紹介しますのでご覧ください。

針(カートリッジ)

レコード盤から音信号を拾うための装置です。通常レコードプレーヤーにカートリッジもセットで付いていますので個別に購入する必要はありません。 しかし音質に拘るのであれば針(カートリッジ)を交換してより好みの音に近づけることもできます。カートリッジを交換できるプレーヤーとできないプレーヤーがありますので、そちらもレコードプレーヤー選びの判断基準になるかと思います。 

※カートリッジにはMM型とMC型の2種類があります。(VM型はオーディオテクニカが特許を持つ方式でこれもMM型の一種) 一般的なレコードプレーヤーに採用されているのはMM型です。音質が良いとされているのはMC型の方ですが、高価で取替えなどもかなり大がかりになります。

フォノイコライザー

針がレコード盤の溝から拾う信号は微弱でほとんど聞こえないため、音楽として聴くことができるレベルにまで増幅するためにフォノイコライザーが必要になります。 

フォノイコライザーは通常レコードプレーヤーやアンプに内蔵されており、どちらか一方にあればそれで OK です。両方についてる場合はどちらか一方をオフにして下さい。 また両方オフにして個別に拘りのフォノイコライザーを付け足すこともできます。

※ミニコンポをアンプの代用として使うことができますが、最近のミニコンポにはほとんどフォノイコライザーは付いていません。( PHONO INという端子があればフォノイコライザーがついています。) ミニコンポにフォノイコライザーが付属していなくてもレコードプレーヤー側にあれば接続できます。

※カートリッジのところでMM型とMC型があるとお話しましたが、 フォノイコライザーもこの方式に合わせる必要があります。MM型カートリッジには MM型フォノイコライザーが必要になります。フォノイコライザーには [MM型用]と[MM & MC型用]の2タイプがあり、レコードプレーヤーやアンプに内蔵されているほとんどは [MM型用]になります。

アンプ

アンプはCDプレーヤーやレコードプレーヤーから届いた音信号を増幅し、また音質や音量を調整するための機器です。

正確には、再生機器を選択し音質調整を行う「プリアンプ」と音を増幅させる機能を持つ「メインアンプ」が一体になった「プリメインアンプ」 が必要になります。これはミニコンポなどで代用可能です。

スピーカー

レコードプレーヤー~アンプを通ってきた信号を空気の振動に変え、実際に人の耳に聞こえる音にするための装置です。 最近では Bluetooth対応、ハイレゾ対応など様々なモデルが発売されています。 

おすすめレコードプレーヤー紹介

レコードプレーヤーをメーカー別にご紹介します。同じメーカーでもモデルにより機能がいろいろ異なりますので、ご自身のニーズに合わせてお選びください。

デノン

デノンは1939年に創業された日本の老舗オーディオメーカー。1964年には FMステレオ放送用の標準レコード針(DL103)を NHK と共同開発するなどレコードプレーヤー・メーカーのパイオニアとしても良く知られています。以前はデンオンという社名でしたが、現在は国際的に発音しやすいデノンへと社名変更されています。

デノン レコードプレーヤー DP-200USB

USBメモリーを前面のUSB端子に差し込んで再生すればレコード音源をデジタル化(mp3)して保存できる!スタートボタンを押せば自動的にアームが移動してレコードを再生、再生終了後はアームが元に戻るフルオートシステム。簡単操作で気軽に楽しめるレコードプレーヤーです。

  • 駆動方式 ベルトドライブ
  • 回転数 33 , 45 rpm (LP盤、EP盤が再生できます)
  • フォノイコライザー内蔵(PHONO端子のないミニコンポやプリメインアンプにも接続可能)
  • カートリッジの形式 MM型
  • サイズ W360×H98×D358mm
  • 重さ 3.2kg

デノン  レコードプレーヤー DP-300F

簡単操作で自動的にアームが移動しレコードを再生、再生終了後はアームが戻るフルオートシステムを採用。(手動で行うこともできます)アルミダイカストターンテーブルにより高い慣性質量で安定した回転を実現。 またカートリッジを交換できるので好みの音を追求することも可能。 初心者~拘りのユーザーまで楽しめるレコードプレーヤーです。

  • 駆動方式 ベルトドライブ
  • 回転数 33 , 45 rpm (LP盤、EP盤が再生できます)
  • フォノイコライザー 内蔵(PHONO端子のないミニコンポやプリメインアンプにも接続可能)
  • カートリッジの形式 MM型
  • サイズ W434×H122×D381mm
  • 重さ  5.5kg

デノン レコードプレーヤー DP-450USB

DP-200 USBとDP-300Fのセールスポイントを併せ持つ贅沢モデル。レコード音源をUSBメモリーにデジタル保存でき、 カートリッジを交換して好みの音を追求することも可能。さらに78回転対応でSP盤を聴くこともできます。 こちらはフルオートではなく、オートリフトアップ&ストップ機能。レコードの再生が終了した際に自動的にトーンアームをリフトアップし、ターンテーブルの回転を停止します。

  • 駆動方式 ベルトドライブ
  • 回転数 33 , 45 , 78 rpm (LP盤、EP盤、SP盤が再生できます)
  • フォノイコライザー 内蔵(PHONO端子のないミニコンポやプリメインアンプにも接続可能)
  • カートリッジの形式 MM型
  • サイズ W414 × H105 × D342 mm
  • 重さ  5.6kg

オーディオテクニカ

オーディオテクニカは1962年、アナログレコードの愛好家だった松下秀雄氏により設立されたオーディオ機器メーカー。自社で特許を持つVM形カートリッジは世界的にも有名で、レコードプレーヤーの他、ヘッドホンやイヤホン、マイクなどオーディオ機器に精通するメーカーとして知られます。

オーディオテクニカ レコードプレーヤー AT-LP60X

オーディオテクニカが特許を持つVM型(MM型の一種)ステレオカートリッジを付属。フォノイコライザーを内蔵しておりPHONO端子のないミニコンポやプリメインアンプにも接続可能。スタートボタンを押すだけで再生から停止まで自動で行なってくれるアナログレコード初心者にも使いやすいフルオートシステム、お手軽に始められるレコードプレーヤーです。

  • 駆動方式  ベルトドライブ方式
  • 回転数 33 , 45 rpm(LP盤、EP盤が再生できます)
  • フォノイコライザー内蔵
  • カートリッジの形式 VM型(MM型の一種)
  • サイズ W359.5×H97.5×D373.3mm
  • 重さ 2.6kg

オーディオテクニカ レコードプレーヤー AT-LP60XBT

アナログ初心者でも使いやすいとご紹介した上記のモデル「AT-LP60X」をワイヤレス化してさらに使い勝手を良くしたレコードプレーヤーです。Bluetooth対応のスピーカーやヘッドホンにレコードの音をワイヤレス伝送。 VM型カートリッジ搭載、フォノイコライザーを内蔵などその他の使用は「AT-LP60X」と同じです。

  • 駆動方式  ベルトドライブ方式
  • 回転数 33 , 45 rpm(LP盤、EP盤が再生できます)
  • フォノイコライザー内蔵
  • カートリッジの形式 VM型(MM型の一種)
  • サイズ W359.5×H97.5×D373.3mm
  • 重さ 2.6kg

オーディオテクニカ レコードプレーヤー AT-LP3

ミドルクラスの価格帯ながらカートリッジ交換ができるタイプの本格レコードプレーヤー。 MM/MC型のカートリッジ切換スイッチも搭載。お好みのカートリッジに取り替えて様々な音を楽しむことができます。オーディオテクニカが特許を持つ VM型カートリッジを搭載、フォノイコライザーを内蔵、 フルオート自動再生・・などはオーディオテクニカのその他の機種と同様に備わっています。 

  • 駆動方式  ベルトドライブ方式
  • 回転数 33 , 45 rpm(LP盤、EP盤が再生できます)
  • フォノイコライザー内蔵
  • カートリッジの形式 VM型(MM型の一種)
  • サイズ W453×D353mm×H97.5

アイオンオーディオ

アメリカのオーディオ機器メーカー。 おしゃれ且つ斬新なデザインのレコードプレーヤーを豊富なラインナップで製造販売しています。 アンプやスピーカーを内蔵したオールインワンタイプのモデルも多く、若干音質は劣りますがインテリアとしても活躍しそうなおしゃれなレコードプレイヤーを低価格で購入することができます。 

アイオンオーディオ レコードプレーヤー VYNYLTRANSPORT

レトロなスーツケース型のレコードプレーヤーです。実際に鞄のように閉じることもでき、 電池で稼働するため持ち運んでの使用も可能。 レコード再生が終わると自動で停止してくれる「オートストップ機能」が搭載。ステレオスピーカーが内蔵されているためこれ一台でレコードを楽しむことができる、おしゃれ且つお手軽なレコードプレーヤーです。

  • 回転数 33 , 45 , 78 rpm(78回転SP盤を聴くには別針が必要)
  • スピーカー内蔵
  • カートリッジの形式 専用セラミック針付属
  • サイズ W349mm×D254mm×H114mm
  • 重さ 2.8kg

アイオンオーディオ レコードプレーヤー Archive LP

スピーカーが内蔵されているため面倒な接続は必要なし、これ一台でレコードを楽しめます。 また、RCA端子が着いていますので外部スピーカーやコンポなどと接続すればさらに良い音質で楽しむことも可能。その他、78回転SP 盤の再生(78回転には専用針が必要)、UBS ケーブルでつないで音源をデジタル化、など低価格ながら多機能なレコードプレーヤーです。

  • 駆動方式  ベルトドライブ方式
  • 回転数 33 , 45 , 78 rpm(78回転SP盤を聴くには別針が必要)
  • スピーカー内蔵
  • カートリッジの形式 専用セラミック針付属
  • サイズ W406 x D356 x H114mm
  • 重さ 約3kg

アイオンオーディオ レコードプレーヤー Premier LP

上の二つのモデル同様こちらもスピーカー内蔵ですのでこれ一台でレコードを楽しむことができます。さらにBluetooth対応機器とワイヤレス接続によるレコード再生、RCA出力端子も備えておりBluetooth非対応スピーカー等と接続も可能。78回転SP 盤の再生(78回転には専用針が必要)、UBS ケーブルでつないで音源をデジタル化・・などアイオンオーディオらしい非常に多機能なレコードプレーヤーです。

  • 駆動方式  ベルトドライブ方式
  • 回転数 33 , 45 , 78 rpm(78回転SP盤を聴くには別針が必要)
  • スピーカー内蔵
  • カートリッジの形式 専用セラミック針付属
  • サイズ W42.2 x D42.2 x H10.8 cm
  • 重さ 約3.8kg

ティアック

1964年に現ティアックの前身となるティアックオーディオ株式会社とティアック株式会社が合併してできたオーディオ機器メーカー。 高級感のあるレコードプレーヤーが各種が用意されています。

TEAC  レコードプレーヤー TN-350-CH

高級感のあるキャビネットがまず印象的。新日本無線製のフォノイコライザー使用、 オーディオテクニカ社製の良質なVM型カートリッジを装着済み、など音質面でも定評のあるレコードプレーヤーです。 またレコード音源をCD クオリティでパソコンに取り込んだり、カートリッジ(針)を交換して様々な音で楽しむことも可能。 ただしフルオートではありませんので手動で再生する必要があります。

  • 駆動方式  ベルトドライブ方式
  • 回転数 33 , 45 rpm(LP盤、EP盤が再生できます)
  • フォノイコライザー内蔵
  • カートリッジの形式 VM型(MM型の一種)
  • サイズ W420mm×H117mm×D356mm
  • 重さ 4.9kg

ソニー

ソニーもレコードプレーヤーを製造しています。 レコードプレーヤーのメーカーとしてはまだ歴史が浅いですが、 老舗オーディオメーカーとしての技術力を活かしワイアレス,USBハイレゾ録音など高機能なプレイヤーを低価格でリリースしています。 

ソニー レコードプレーヤー PS-LX310BT

Bluetoothトランスミッター機能を搭載し、Bluetooth対応のスピーカーとワイアレス接続可能、スタートボタンを押すだけで再生と停止を自動で行うフルオート機能を搭載、またレコード音源をパソコンに取り込みできたり、レコードのオーディオレベルやお好みに応じて、出力する音量をLOW・MID・HIGHの三段階で調整できる、など低価格ながら多機能、 便利なレコードプレーヤーとなっています。 

  • 駆動方式  ベルトドライブ方式
  • 回転数 33 , 45 rpm(LP盤、EP盤が再生できます)
  • フォノイコライザー内蔵
  • カートリッジの形式 MM型
  • サイズ W430mm x H108mm x D367mm
  • 重さ 3.5kg

ソニー  レコードプレーヤー PS-HX500

高安定ベルトドライブ方式、振動に強い新方式のストレートアームなどを採用し、高音質での再生と録音にこだわったレコードプレーヤーです。 レコードの音源をハイレゾの音質でパソコンに保存することもできます。 

  • 駆動方式  ベルトドライブ方式
  • 回転数 33 , 45 rpm(LP盤、EP盤が再生できます)
  • フォノイコライザー内蔵
  • カートリッジの形式 MM型
  • サイズ W430mm x H104mm x D366mm
  • 重さ 5.4kg

レコードプレーヤー選びの補足

「ベルトドライブ方式」について

各種レコードプレーヤー紹介欄で「ベルトドライブ方式」と書かれていますが、これは ターンテーブル の回転方式(回転させる方法)のことで、「ベルトドライブ」はベルトを介してモーターの回転をターンテーブルに伝える方式です。 

上の図は分かりやすく書かれていますが、通常はベルトは見えないように設計されています。

周囲の振動に影響されにくく回転が安定し音質も良くなる、というメリットがある反面、ベルトは消耗品ですので数年おきに取り替える必要があります。

「ベルトドライブ方式」の他には「ダイレクトドライブ式」、「アイドラー駆動方式」などがありますが、現在流通しているレコードプレーヤーのほとんどがベルトドライブ方式を採用していますので、この点ではあまり選択の余地がないというのが現状です。 

USB接続型について

レコードプレーヤーとパソコンをUSB ケーブルでつないでアナログ音源をお手軽にパソコンに取り込める便利な機能ではありますが、録音した音が小さかったり付属ソフトが使いにくかったり、多少の問題はあるようです。 この機能をおまけ程度に考えているのなら問題ないですが、アナログ音源のデジタル化を重要視するのであれば、それ専用のケーブルがありますのでそちらをオススメさせて頂きます。(このケーブルを使えば USB 接続型のレコードプレーヤーを選ぶ必要もなくなります)

このケーブルでレコードプレーヤーとパソコンを繋ぐとアナログ音源を好みの音量でデジタル保存することができ、また付属ソフトでは曲ごとに自動分割することもできます。(レコード音源をパソコンに取り込むとA面が1曲として保存されますので曲ごとに分割する作業が必要になります)ですので、付属ソフトの曲分割機能はとても便利です。