南米コロンビアの音楽・クンビア|お薦め&代表的楽曲紹介

クンビアとは

クンビアは南米コロンビア発祥の音楽とそのダンス。軽快なサルサに比べ、重くもっさりとした2/4拍子のリズムが特徴。 単調ながら聞くほどに癖になる中毒性のある音楽で、近年クラブの DJ やコアな音楽ファンからも高い評価を得ている音楽ジャンルです。

クンビアの歴史・起源

クンビア発祥の時期や具体的な場所については様々な説がありますが、大まかには19世紀にコロンビアのカリブ海沿岸で生まれたと言われます。 この地に奴隷として連れてこられたアフリカ住民たちの求愛のダンスと歌が始まりと言われ当時はスペイン語のほかインディヘナやアフリカの言葉でも歌われていました。そこにヨーロッパの音楽、楽器などが加わりクンビアが形成されていきます。 

クンビアの歴史2

クンビアが最初にレコーディングされたのが1950年代。そこからレコードやラジオを通じて中南米中に広がっていきました。この時期にPacho Galán(1906 – 1988)、Lucho Bermúdez(1912 – 1994)といった重要アーティストが登場し、バンドも笛、パーカッション、マラコン(大型のマラカス)で演奏されていたものが、ピアノやベース、 トランペットなども加わり現在のクンビアのスタイルへと近づきます。

1980年代にはRodolfo y TupicaのLa Colegiala(ラ・コレヒアーラ)がミリオンセラーとなり、クンビアは世界的にも知られるように。そしてその発展に貢献したのが(次でも触れる)コロンビアのレコード会社、ディスコ・フエンテスでした。

Pacho Galán / Fiesta de Cumbia
La Colegiala – Rodolfo Aicardi con Los Hispanos
Mario Gareña – Yo Me llamo Cumbia

Disco Fuentes(ディスコ・フエンテス)について

Discos Fuentesは、1934年南米コロンビアのカルタヘナで、アントニオ・フエンテスにより設立されたコロンビアを代表するレコード会社。60年代~80年代には全盛期を迎え、この繁栄がクンビアやコロンビア・サルサの世界進出につながりました。

この時期、フエンテスはコロンビアのモータウンと呼ばれるほどコロンビアの重要アーティストを独占しており、代表的なところではクンビアのソノーラ・ディナミタ、ロドルフォ・アイカルディなど、サルサではフルーコ、ジョー・アロージョ等といったアーティストが在籍、良質な音源が数多くレコーディング、リリースされました。フルーコ、ジョー・アロージョはサルサのアーティストですが、楽曲にはクンビアのリズムが随所に使われコロンビアらしいサウンドを感じることができます。

またアメリカにはフエンテス系列のMiami Recordsというディストリビューション専門の会社も設立され、レコードやCDが世界中に拡販されました。

クンビアの現在

クンビアは今も大衆音楽としてコロンビアをはじめと中南米地域に根付いており、またアレンジを加えた新しいクンビアも登場する等今なお進化を続ける現在進行形の音楽です。